国際協力NGOジャパン・プラットフォーム(JPF)

紛争や災害時の緊急人道支援を行うNGO組織 ジャパン・プラットフォーム

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害虫被害緊急支援

  • 2 飢餓をゼロに
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

本支援活動は終了しました。ありがとうございました。

  • 南スーダン東エクアトリア州での農業支援 ©PWJ南スーダン東エクアトリア州での農業支援 ©PWJ
  • パキスタンでの害虫駆除研修の実施 ©JENパキスタンでの害虫駆除研修の実施 ©JEN
  • 害虫被害を受けた農園でのモニタリング ©JEN害虫被害を受けた農園でのモニタリング ©JEN
  • バッタの監視・駆除作業の指導員研修を受ける行政職員(ケニア・トゥルカナ郡) ©PWJバッタの監視・駆除作業の指導員研修を受ける行政職員(ケニア・トゥルカナ郡) ©PWJ
  • 活動対象地域(パキスタン)で大量発生しているバッタ ©Manoj活動対象地域(パキスタン)で大量発生しているバッタ ©Manoj
  • パキスタンにおけるバッタの大量発生 ©CWS Japanパキスタンにおけるバッタの大量発生 ©CWS Japan

サバクトビバッタ支援から学んだ教訓を次の世代に伝えるためCWSが報告書を発行

2022年4月28日

  • CWS報告書の表紙 ©CWSCWS報告書の表紙 ©CWS

JPF加盟NGOのCWS Japan(CWS)は、JPFの支援を受け、コミュニティ・ワールド・サービス・アジア(CWSA)と連携して、パキスタンのシンド州でサバクトビバッタの被害への支援活動を行ってきましたが、そうした支援活動から得られた課題と解決策を記録し、今後の類似災害に向けた教訓とするため、2022年3月に報告書を発行しました。

サバクトビバッタの被害は歴史的に深刻な問題であり、現在でもアフリカ、近東、南西アジアの広い地域で農業と食糧の安全保障に脅威を与え続けています。

サバクトビバッタの生態や群れの予測に関する知識は、時代とともに大きく発展してきましたが、種を理解し、予測のための技術を持つだけでは十分ではありません。国際的な政策や協力、さらには予測のタイムリーな伝達がなければ、発生を食い止めることはできないのです。また、サバクトビバッタの発生への対応は長期にわたるため、サバクトビバッタの駆除以外にも多くのことが必要となります。そのため、複合的な災害状況に備えた、より柔軟で全体的なアプローチが必要となります。

サバクトビバッタの発生間隔は不規則で長いため、ある世代が得た知識や経験が次の世代にうまく伝わらないことがあります。今回CWSが作成した報告書は、世代を超えて確実に知識を伝達するうえで重要な役割を果たすことが期待されています。

CWSの報告書はこちらからご覧いただけます(英語のみ)。
https://www.cwsjapan.org/wp-content/uploads/2022/03/LocustReport.pdf

現地からの声を掲載しました

2022年3月16日

JPF加盟NGOのCWSがパキスタンで実施した事業の受益者の声について、本ページの「活動紹介と現地からの声」タブに掲載しました。ぜひ、ご一読ください。

振り返りワークショップの開催

2022年2月22日

1月下旬にJPF害虫被害緊急支援の振り返りワークショップがオンラインで開催され、事業実施団体であるCWS、JEN、PWJ、REALsの4団体の担当者が参加しました。グループワークに先立ち、終了時評価業者による報告、外部の専門家からの所見の共有も行われました。本ワークショップのまとめは、終了時評価報告書に添付される予定です。

ワークショップの開催

2022年1月28日

1月27日、JPF害虫被害緊急支援における、終了時評価の結果報告、実施団体による振り返りなどを含めたワークショップを、外部の専門家を交えて、オンラインで開催しました。内容については、後日、掲載予定です。また、終了時評価報告書については、ウェブサイト掲載後に、お知らせいたします。

南スーダンとケニアでの支援活動

2021年12月27日

現在、JPF加盟NGOのReach Alternatives(REALs)は南スーダンで、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)はケニアで、害虫被害を受けた農家やコミュニティの復興やレジリエンス強化の支援を実施しています。両団体の活動は年内で完了となり、その後は、JPF事務局が進めるプログラム終了時評価によって、支援事業への提言や教訓、問題点や懸念事項の検討などを行い、今後の人道支援に資する知見の共有を目指していきます。

活動紹介と現地からの声

2021年11月18日

  • 作物・害虫管理研修の様子 ©CWS作物・害虫管理研修の様子 ©CWS

JPF加盟NGOの支援活動などをプログラムページの「活動紹介と現地からの声」タブで紹介していますので、是非、ご覧ください。また、JPF事務局では評価事業を実施し、終了後には評価報告書を掲載する予定です。

害虫被害に対応できるコミュニティへ

2021年10月

JPF加盟NGOのReach Alternatives (REALs)は、食糧不足が深刻な南スーダンにおいて支援。農家やコミュニティへ、より効果的な害虫対策の手法の普及、また害虫発生・襲来の予兆の早期発見と警戒、対応体制の構築などの支援をしています。
REALsは、農家へトウモロコシやモロヘイヤ、ケール、オクラなどの種と、鍬(くわ)や鋤(すき)などの農具を配布しました。さらに、農業技術向上研修を行っており、多少の害虫被害が出ても一定の収穫量を保てるようなレジリエンス強化に貢献しています。

PWJの南スーダンでの支援が完了

2021年9月

JPF加盟NGOのピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、南スーダンにおいて実施していた農家、コミュニティに対する農業支援を7月に完了しました。

今回、事業が行われた東エクアトリア州は、国内でも特にバッタの被害が甚大でした。PWJは、農家に対する農業研修、種子や農業資材の配付、トラクターや牛を利用した農地開拓支援、収穫物を保管する穀物倉庫建設などを行いました。受益者で、3人の子どもをもつシングルマザーのマーサは農業支援によって生活が改善したことを教えてくれました。「PWJの事業で農具、種子や長靴などを受け取り大変感謝しています。長靴は農作業の際に草木のとげや蛇などから守ってくれます。またこの事業で、土地の開墾を手伝ってくれたおかげで、私たちはすぐに種付けをすることができました。雨が降って農作物がたくさん収穫できることを願っています。」

PWJによる記事はこちら

REALsが害虫被害の予防支援

2021年8月

JPF加盟NGOのReach Alternatives (REALs)は南スーダンで農家やコミュニティに対し害虫被害の拡大予防のためのレジリアンス強化事業を行っています。

南スーダンは紛争や政情不安に加え、干ばつなど自然災害による深刻な貧困と食糧不足に直面しています。近年サバクトビバッタの成虫が襲来したことにより、大量の卵が産み落とされた可能性も高く、再度のバッタ襲来や卵のふ化により、さらなる食糧不足のリスクにさらされています。REALsは、農家への害虫対策研修や啓発のリーフレット配布などを行い被害予防のための支援をしています。

害虫被害緊急支援に関する評価事業者の公募

2021年7月21日

JPFは、パキスタンにおいて実施した害虫被害緊急支援の第三者評価事業者を募集しています。

第三者評価:害虫被害緊急支援
募集期限(2021年7月30日17:00まで)

詳細はこちら(英語)

CWSによるパキスタンでの害虫被害軽減に向けた支援活動

2021年6月16日

JPF加盟NGO CWS Japanは、パキスタン・シンド州において実施した害虫被害軽減のための能力強化支援についてインスタグラムで紹介しています。
被災された方たちが、自分たちで実施できるような持続可能な技術移転を行っています。
CWSのレポートはこちら

JENによるパキスタンでの支援事業の終了

2021年5月30日 21:00

  • バッタ対策グループへの研修の様子 ©JENバッタ対策グループへの研修の様子 ©JEN

JPF加盟NGO ジェン(JEN)は、害虫被害の最も大きかったパキスタン・ハイバル・パフトゥンハー(KP)州3県で実施してきた、農民に対する生計基盤支援事業を終了しました。

広域で実施している害虫被害緊急支援プログラムは、CWS Japanがパキスタン、ピースウィンズ・ジャパンがケニアと南スーダン、そして、REACH ALTERNATIVESも南スーダンで支援事業を継続しています。引き続き、ウェブサイトやSNSで報告していきます。

REALsによる南スーダンでの害虫被害拡大防止事業

2021年4月27日 23:00

JPF加盟NGO REACH ALTERNATIVES(REALs)は、南スーダンにおいて、害虫被害緊急支援の事業を実施しており、4月より以下の事業を開始しています。

南スーダン・中央エクアトリア州における農家およびコミュニティに対する害虫被害拡大防止のためのレジリエンス強化事業(2021年4月6日~10月17日)

JENによるパキスタンでの害虫被害緊急支援が地元テレビの取材を受けました

2021年3月8日 10:36

  • バッタ対策グループの選定の様子 ©JENバッタ対策グループの選定の様子 ©JEN

JPF加盟NGO ジェン(JEN)は、パキスタンのハイバル・パフトゥンハー州の3県で、サバクトビバッタ被害を受けた農民への生計基盤支援事業を実施しています。
支援コミュニティからも評価され、地元テレビでも取り上げられています。

JENのレポートはこちら

サバクトビバッタ被害を受けたコミュニティの支援

2021年2月18日 10:53

  • ©PWJ©PWJ

JPF加盟NGO ピースウィンズ・ジャパン(JPF)は、サバクトビバッタの大量発生による蝗害に襲われた南スーダンのコミュニティにおいて、農業支援などを実施しています。
2020年4月に開始したJPFの害虫被害緊急支援プログラムでは、ケニア、パキスタンにおいても害虫被害を受けた地域の支援を継続しています。

JENによるパキスタンでの害虫駆除研修

2020年1月27日 8:00

  • 害虫駆除研修の実施 ©JEN害虫駆除研修の実施 ©JEN

JPF加盟NGOのJENは害虫被害緊急支援として、パキスタン国内の特に害虫被害の影響の大きかった地域で活動しています。

必要な物資の配布、各種研修、ワークショップなど、害虫駆除や監視などを中心とした生計基盤支援事業を実施しています。

プログラム期間を延長して対応していきます

2020年12月17日 7:30

  • 害虫被害を受けた農園でのモニタリング ©JEN害虫被害を受けた農園でのモニタリング ©JEN

JPFの害虫被害緊急支援では、11月20日付けで、プログラム期間の延長と予算の拡大を決定しております。

変更後
期間:2020年4月1日~2021年10月31日
予算:3億3,000万円

現在、CWS(パキスタン)、JEN(パキスタン)、PWJ(南スーダン)、REALs(南スーダン)が各地で支援事業を実施しています。引き続き、Facebook、ウェブサイト等で支援状況を報告していきます。

REALsの害虫被害支援

2020年11月20日 20:00

  • 人体や家畜に影響のない、自然素材で自作可能な殺虫剤の作り方を教わる様子 ©REALs人体や家畜に影響のない、自然素材で自作可能な殺虫剤の作り方を教わる様子 ©REALs

JPF加盟NGO Reach Alternatives (REALs)は、JPFプログラムとして、南スーダン共和国の、中央エクアトリア州ジュバ市における害虫被害防止と農業支援事業を実施中。

REALsは、紛争や自然災害の影響で食糧不足が深刻である南スーダンにおいて、サバクトビバッタの被害によってさらに食糧事情が悪化することを防ぐために支援をしています。

バッタが襲来した地域で、害虫被害への対策研修を実施したり、種苗の配布、また食糧生産性を向上させることでバッタによる食糧減少を最小限にとどめるため、農業技術の向上のための研修などを行っています。

JEN、パキスタンで支援実施中

2020年10月25日 17:00

  • 物資調達のための市場調査の様子 ©JEN物資調達のための市場調査の様子 ©JEN

JPF加盟NGO特定非営利活動法人ジェンは、パキスタン・ハイバル・パフトゥンハー(KP)州で、最も害虫被害の影響を受けた3県の農民に対する害虫駆除・監視・管理を中心とした生計基盤支援事業を実施中です。

こちらの事業では、農業被害にあった世帯の中からバッタ駆除グループが選定され、害虫駆除・監視・管理などを行っていきます。また、必要資材を配布し害虫駆除を実施します。
写真は、薬剤、薬剤の噴霧機材、防護用品(マスクや手袋等)など、必要資材の調達のための市場調査を行っている様子です。

CWSの支援の様子が紹介されました

2020年9月9日 19:01

小麦やトウモロコシを食い荒らすサバクトビバッタの被害。
世界20カ国以上に広がっています。

朝日新聞 (9月5日デジタル版、9月6日朝刊)にて
CWS JapanがJPFプログラムとして実施中の、被災農家に対する緊急キャッシュ配布および薬剤供与支援の様子が紹介されました。

是非ご一読ください。(有料会員記事)
https://www.asahi.com/articles/ASN8W5CQZN8PUHBI03H.html

JENのパキスタンでの支援

2020年8月26日 23:30

  • 現地行政とのミーティングの様子 ©JEN現地行政とのミーティングの様子 ©JEN

JPF加盟NGO特定非営利活動法人ジェンは、パキスタン・ハイバル・パフトゥンハー(KP)州の害虫被害の最も影響を受けた3県の農民に対する害虫駆除・監視・管理を中心とした生計基盤支援事業を実施中です。

JENは現地行政や地元のリーダーなどとのミーティングを行い、気候などにより刻々と変化する害虫被害の状況について情報共有をしました。新たなサバクトビバッタの群れが他国からパキスタンに入ってくるケースもみられています。JENは状況を確認しながら支援を進めていきます。

PWJのケニアでの研修

2020年7月29日 23:00

  • ©PWJ©PWJ

各国で深刻な被害をもたらしているサバクトビバッタの増殖。
1平方㎞の群れが1日に食べ尽くす作物は、人間3万5千人分の食料に匹敵すると言われています。
被害が出ている国や地域での食料の自給率が下がるだけではなく、世界中で食料価格が高騰し、それが原因で深刻な飢餓が起こる恐れがあります。

特に、ケニアでは70年に1度の大きな被害が出ていると言われています。

JPF加盟NGO ピースウィンズ・ジャパン Peace Winds Japan(PWJ)は6月、ケニアのトゥルカナ郡で、行政職員約40人に対する指導員研修を行いました。彼らはこの研修を受けたのち、サバクトビバッタの監視や駆除作業を実際にコミュニティで行うことになる若者たちへの指導にあたります。

研修には国際連合食糧農業機関(FAO)によるトレーニングを受けた指導員が招かれ、サバクトビバッタの生態や監視・防除作業の方法、コミュニティの巻き込み方に関しての実践的な講座が提供されました。
研修は新型コロナウイルス予防を徹底しながら行われました。

詳しくはこちら
https://peace-winds.org/activity/kenya/18326

新たなバッタの群れ

2020年6月26日 2:00

JPF加盟NGOのCWS JAPANは、JPF助成事業として、害虫被害が最も深刻な地域の一つ、パキスタンのシンド州のウマルコートで支援を実施中です。

新たなバッタの群れが周辺国からパキスタンに及んでいること、さらにバッタが繁殖期を迎え、産卵やふ化が始まったことからさらなる被害が懸念されています。

CWSはバッタ被害被災農家に対する緊急キャッシュ支援並びに同国政府を通したバッタ駆除のための薬剤供与などを通し、被害農家の生計回復、能力強化支援をしていきます。

詳しくはこちら
https://bit.ly/3188hch

CWSの支援

2020年5月31日 22:00

サバクトビバッタの侵入により過去30年で最大といわれる深刻な農業被害を受けているパキスタン。
JPF加盟NGOの 特定非営利活動法人CWS Japanは、JPF助成事業として、最も被害が深刻な地域の一つであるパキスタンのシンド州のウマルコートで支援を実施中です。

ウマルコートは干ばつ地域で農作物を限られた期間にしか収穫できず、貧困率も高いため、バッタによる被害が深刻化しやすいとみられています。
バッタは繁殖期を迎え、産卵やふ化が始まっています。CWSは、害虫の卵駆除のための伝統的な方法「耕うん作業」(トラクターで土を掘り返したり反転させることで卵を露出させて乾燥させ死滅させる方法)に必要なトラクターを複数の被災農家が合同で借り、交代で作業できるようトラクターレンタル代用のキャッシュ支援を行います。
また、害虫駆除のための薬剤をパキスタン政府に供与、さらに作物管理・病害 虫管理研修を実施します。

詳しくはこちら
CWS JAPAN Newsletter No.43
https://www.cwsjapan.org/wp-content/uploads/2020/04/Newsletter_no.-43.pdf

バッタ大量発生被害への支援決定

2020年4月1日 23:00

JPFは、東アフリカおよび南アジア諸国で大量発生し、農作物に甚大な影響をもたらしているサバクトビバッタ被害への緊急支援のため、3月30日に出動を決定しました。

JPFは、農業国であるパキスタンやケニアにおける被害の深刻さ、経済への致命的な影響、脆弱な立場にある南スーダンにおける食料危機に鑑み、今後、加盟NGOと連携し、食糧・種苗配布、害虫駆除剤の供与、農家・コミュニティ支援、関連研修の実施などの支援活動を展開してまいります。

●2020年4月1日(プレスリリース

ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、東アフリカおよび南アジア諸国で大量発生し、農作物に甚大な影響をもたらしているサバクトビバッタ被害への緊急支援のため、3月30日に出動を決定しました。

<概況>

  • パキスタンでは、2020年1月以降、イランやインドで大量発生したサバクトビバッタ(以下バッタ)の侵入により壊滅的な農業被害を受けています。合計98万5,230haの農地で、バッタの群れが確認されています※1。そのうち約30万haには薬剤散布がされたものの※1、薬剤は人体にも影響があり農作物は廃棄しなければならず、収入が途絶する農家が後を絶ちません。バッタは産卵期に入り、今後、穀倉地域にさらなる被害が予測されています。
  • 東アフリカ諸国では、2019年12月以降、大量発生したバッタが農業地帯で多大な被害をもたらしています。害虫は1k㎡の群れが1日で35,000人分の食料を食べます※2。特にケニアでは、70年で最も深刻な被害とも言われており※2、北部、中部では7万haの農地や牧草地で被害が出ています※3。近年、干ばつや洪水の被害で苦しむ北部地域では、300万人以上が食料危機に直面しており、更なる悪化が予想されています※3
  • また、南スーダンでは、紛争による政情不安定や自然災害などにより、人口の55%にあたる約650万人が食料不足などの問題を抱える南スーダンにも脅威となることが予想されています。食料危機の深刻化や子どもの栄養状態の悪化を防ぐためにも、迅速な対策の必要性が、国際機関などによって指摘されています※4
  • JPF は、農業国であるパキスタンやケニアにおける被害の深刻さ、経済への致命的な影響、脆弱な立場にある南スーダンにおける食料危機に鑑み、今後、加盟NGOと連携し、食糧・種苗配布、害虫駆除剤の供与、農家・コミュニティ支援、関連研修の実施などの支援活動を展開してまいります。
  • 新型コロナウイルスの感染拡大による出入国制限や現地の移動制限に従い、原則、現地提携団体等を通じて支援活動を実施していきます。

JPFは、現地行政やJPF加盟NGOと連携しながらニーズに沿った支援を展開してまいります。今後の状況につきましては、随時JPFウェブサイト、Facebookでご報告いたします。

サバクトビバッタの被害地域 ※5
サバクトビバッタの被害地域 ※5

※1:FAO, Locust situation in Pakistan ( Feb, 2020) - National Emergency, 27 February 2020.
※2:ACTED, Kenya: Desert Locust Outbreak Rapid Needs Assessment, 12 February 2020
※3:FAO, Desert Locusts ground surveillance intensified, 13 February 2020.
※4:FAO, South Sudan-Situation report March 2020, March 2020
※5:FAO, http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75/en/200309updateE.jpg, 16 March 2020.

プログラム概要

期間 2020年4月1日~2021年10月31日
※期間延長により、終了日は2020年11月30日から2021年10月31日に変更(2020年11月20日)
予算 3億3,000万円(政府支援金)
※2億3,000万円から3億3,000万円に拡大(2020年11月20日)
対象地 パキスタン、ケニア、南スーダン
支援内容 食糧・種苗配布、害虫駆除剤の供与、農家・コミュニティ支援、関連研修の実施など
出動予定団体 CWS Japan(CWS)、ジェン(JEN)、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)など

活動地域の地図はこちら

団体名 事業名 開始日 終了日 事業予算(円) 評価報告書
JPF 害虫被害緊急支援プログラム終了時事業評価事業 2021/8/19 2022/4/18 3,000,000
REALs 南スーダン中央エクアトリア州における農家およびコミュニティに対する害虫被害拡大防止のためのレジリエンス強化事業 2021/4/6 2021/12/31 25,000,000
PWJ トゥルカナ郡における害虫被害の抑制及び被災農牧世帯に対する復興支援事業(ケニア) 2021/4/1 2021/12/31 25,000,000
PWJ 南スーダン東エクアトリア州における農家およびコミュニティに対する農業支援 2021/2/15 2021/7/13 25,000,000
CWS シンド州ウマルコート郡における害虫被害軽減に関する能力強化支援 2021/1/5 2021/6/4 24,999,848 PDFファイル
(英語)
JEN パキスタン・ハイバル・パフトゥンハー(KP)州の害虫被害の最も影響を受けた3県の農民に対する害虫駆除・監視・管理を中心とした生計基盤支援事業 2020/7/21 2021/5/10 47,716,392 PDFファイル
(英語)
PWJ トゥルカナ郡における害虫被害に対するコミュニティレジリエンス強化事業(ケニア) 2020/6/15 2021/3/31 46,876,690
PWJ 南スーダン東エクアトリア州における農家およびコミュニティに対する農業支援 2020/5/19 2021/2/14 52,500,000
REALs 中央エクアトリア州ジュバ市における害虫被害防止と農業支援事業(南スーダン) 2020/5/19 2021/1/15 29,948,187
CWS シンド州害虫被害被災農家に対する生計回復能力強化のための緊急キャッシュ配布および害虫被害軽減のための薬剤供与支援(パキスタン) 2020/4/28 2020/12/31 49,997,674 PDFファイル
(英語)

現地からの声

生活再建のための支援
Bhoroさん(41歳)

Bhoroさんは農業に従事する41歳の男性で、パキスタンの村で妻と3人の子どもたちと一緒に暮らしています。6エーカーほどの土地で作物を栽培しています。また、10頭ほどのヤギを飼っていて、これが2番目の生計手段となっています。そんなBhoroさんの生活をサバクトビバッタが襲いました。

Bhoroさんは「何も残りませんでした。サバクトビバッタは作物や緑地をすべて食べつくし、食料と飼料が消えてしまいました。飼料がないため、ヤギに餌を与えるには一日中砂漠に放牧して木の葉を集めなければなりませんでした」と当時を振り返ります。家族を養うお金はありませんでした。都会へ出稼ぎに行こうにも、ヤギの飼料を工面するため村を離れることはできませんでした。友人や親戚に借金を頼んでみたものの助けは得られず、ヤギを全て売り払おうともしましたが、サバクトビバッタの被害と新型コロナウイルスの影響で、その需要もありませんでした。

そんな時、JENチームがBhoroさんの村を訪れ、被害にあった農家とその家族を支援するプロジェクトを開始しました。家畜のための飼料が提供されたおかげで、Bhoroさんは都会へ出稼ぎに出られるようになり、生計を立てることができるようになりました。Bhoroさんは「私も家族もつらい時期がありましたが、ある程度は回復しています。生活再建の手助けをしてくれたJENに感謝しています」と話してくれました。(JEN事業)

現地からの声

害虫被害軽減のための支援
Kavitaさん(39歳)

彼女は、6人の子どもを持つ主婦で、パキスタンの村で暮らしています。10エーカーの土地を所有し、他の村人と同じように、ヤギや羊などの家畜も飼っています。彼女と夫は農業をしていますが、農期(6、7月から10、11月)が終わると、夫は日雇い労働者として都市部に行き、月に一度だけ家に戻ってきます。夫の留守中は、彼女が一人で子育てや家畜の世話をしています。Kavitaさんが、サバクトビバッタの被害とNGOの支援について、話してくれました。

被害を受けるまでは、サバクトビバッタにことを知りませんでした。大量のバッタが私たちの地域を襲い、なす術もなく、恐ろしかったです。まるで災厄のようで、作物や家畜の飼料も駄目になり、とても落胆しました。今年は、コロナの影響で夫の仕事もなく、害虫被害で種も失い、主人は他の農家から種を借りていました。そんな中、CWSのチームが私たちの村を訪れ、農家支援のプロジェクトが始まりました。私も村の委員会によって支援対象に選ばれ、現金を支給されました。さらに、バッタ防除のための材料や研修の機会も提供されました。支給された現金のおかげで、夫が種を借りた農家に返済することもできて、とても安心しました。(CWS事業)

活動紹介:CWS Japan(CWS)

パキスタンにおける持続可能な害虫被害軽減支援

事業紹介被害が最も深刻な地域の一つシンド州ウマルコート郡で、被災農家へバッタの卵駆除に対し現金給付を行うことで、生計回復と被害拡大防止に寄与しました。さらに、被害の再発が予測されていた同地にて、バッタのライフサイクルに応じて側溝や駆除の道具を活用し、繁殖と成長を抑えるための研修を実施。被災農家へ持続可能な技術を普及しました。(2020年度)

現地からの声

私たちは将来の脅威にも立ち向かえるようになりました。
Juliさん(36歳)

現地からの声私の一家は農業を営んでいます。ここ何年かの度重なる災害と、コロナによる経済状況の悪化に加えて、深刻な害虫被害を受けました。でもCWSが研修を実施してくれて、卵の駆除に加え、幼虫期や成虫期それぞれの被害の予防策を学ぶことができました。私たちは学んだ知識のおかげで、将来どんなバッタの脅威にも立ち向かえるようになりました。(CWS事業より)