プレスリリース 2017年03月10日
アフガニスタンで急増する帰還難民に緊急支援と募金を開始
~パキスタンからすでに62万人が帰還※1~
アフガニスタンで急増する帰還難民に緊急支援と募金を開始
~パキスタンからすでに62万人が帰還※1~(PDFファイル 620KB)
政府、経済界、NGOの連携によって2000年に設立された緊急人道支援組織、ジャパン・プラットフォーム(東京都千代田区/以下、JPF)はこのたび、アフガニスタンでの緊急人道支援プログラム「アフガニスタン帰還難民緊急支援2017」を立ち上げ、3月7日から本格的な支援を開始しました。また、寄付の受付も開始します。
「アフガニスタン帰還難民緊急支援2017」開始まで
JPF事務局およびJPF加盟NGO5団体は、アフガニスタン現地スタッフからの報告や国連のレポート(1)に基づきアフガニスタンの緊急支援計画立案を開始しました。2月16日、経済界、NGO、外務省、有識者等の代表が支援内容を総合的な見地から見極めるJPF常任委員会にて「アフガニスタン帰還難民緊急支援2017」プログラム(2)を承認。効果的に支援をするために現地ニーズを確認するため、2月20日からJPF加盟NGOのAAR Japan[難民を助ける会]が現地の2,283世帯を対象とした調査を開始しました。現在、加盟NGOのJENによる支援がスタートしたほか、その他加盟NGOが出動のために準備中です。
(1)現地スタッフからの報告とOCHA(国連人道問題調整事務所)のレポート※1
2016年7月以降、パキスタンからアフガニスタンへ帰還する人々が急増しており、すでに62万人あまりが帰還しています※1。2017年にはさらに100万人以上※1が帰還すると見込まれており、過去最大規模のアフガニスタン難民の帰還になる可能性が高まっています。帰還民の多くはアフガニスタン北東部各地にとどまっており、62万人のうちナンガハル州に約27.8万人、カブール州に約11.1万人と2エリアに集中しています※1。急遽帰還した人は定住先もなく、生活に必要な物資や食糧などが十分でなく、食糧を54万人※2が、物資を16.2万人※1が、水・衛生支援を4.7万人※1が必要と想定されています。狭い空間に押し込まれたり就寝に必要なマットが不足していたりするなど、人道的に十分な生活環境ではありません。つまり、帰還してもまだなお「難民」なのです。
※1:OCHA: Afghanistan, Returnee Crisis Situation Report No. 6 (as of 29 January 2017)
※2:OCHA: Afghanistan: 2017 Humanitarian Response Plan (January - December 2017)
(2)JPFの支援計画「アフガニスタン帰還民緊急支援2017」
実施期間 | 6ヶ月 |
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予算枠 | 1.5億円(政府資金)、600万円(民間資金)※2 |
支援団体/支援内容/支援対象者数 <実施開始NGO>(予定含む) |
JPF加盟NGO 5団体 AAR Japan[難民を助ける会]/初動調査/約2200世帯 AAR Japan/バウチャー・ソーラー充電器配布事業/580世帯 CWS Japan/寝具配布・キャッシュ配布事業/850世帯人 アドラ・ジャパン(ADRA Japan)/調査中 ジェン(JEN)/生活物資配布事業/1,000世帯 シャンティ国際ボランティア会(SVA)/食糧・物資配布事業/1,800世帯 |
実施形態 | 邦人はアフガニスタン国内に立ち入らず、遠隔管理によりNGO団体の現地スタッフ等が実際の支援にあたる |
支援エリア | アフガニスタンのナンガハル州が中心 |
寄付の受付
主に以下の口座で寄付を受け付けます。
- 銀行名
- ゆうちょ銀行
- 記号と番号
- 00120-8-140888
- 口座名義
- 特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム
- フリガナ
- トクヒ)ジヤパンプラツトフオーム
- ・通信欄に「アフガニスタン帰還難民緊急支援2017」とお書き添えください。
- 銀行名
- 三菱東京UFJ銀行
- 支店名
- 本店
- 口座種類
- 普通
- 口座番号
- 1732863
- 口座名義
- 特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム
- フリガナ
- トクヒ)ジヤパンプラツトフオーム
- ・恐れ入りますが、いずれも手数料をご負担ください。
- ※他の方法でも、寄付を受け付けております。詳しくはJPFウェブサイトをご覧ください。
https://www.japanplatform.org/programs/afghanistan2017/
※2:本支援の財源には、政府資金(1億5,000万円)に加え、企業や個人などから寄せられた民間資金を積み上げた「緊急準備金」から600万円を活用します。外務省や学識者らが構成するJPF常任委員会が、緊急支援の必要性を判断した際、その支援ニーズの調査や早期出動をより迅速に行うために積み立てている「緊急準備金」。JPF設立後は、主に政府からの資金援助により、日本のNGOが海外での災害や紛争の発生直後から支援を開始できるようになりましたが、民間資金はその迅速性をさらに可能にするものです。今回は初動調査に民間資金を積み上げた「緊急準備金」を拠出したため、これを補う寄付の募集も開始し、次の緊急時の支援に備えます。
特定非営利活動法人(認定 NPO 法人)ジャパン・プラットフォームについて
日本の緊急人道支援の新しい仕組みとして2000年に誕生。NGO・経済界・政府が対等なパートナーシップのもとに連携し、JPF加盟NGOの迅速かつ効率的な国内外緊急支援をサポートしている。設立以来、総額約400億円、1200事業以上、40以上の国・地域での支援実績がある。2015年度の助成金額は、政府支援金約53.9億円、企業等からの民間資金約3.3億円(東日本大震災被災者支援「共に生きる」ファンドを除く)。
JPFアフガニスタンにおける支援の実績
JPFは2010年より5ヵ年計画で、長年の紛争や自然災害、貧困による複合的人道危機の軽減・改善に取り組んできた(アフガニスタン・パキスタン人道支援プログラム)。2016年2月からは「アフガニスタン人道支援2016」プログラムを立ち上げ、これまでの経験を活かし、学校建設・修復、教員研修、地雷回避教育、衛生環境改善事業など、最も脆弱な人々に向けた支援とレジリエンス強化を中心に活動している。
本件に関するお問い合わせ先
特定非営利活動法人(認定NPO法人) ジャパン・プラットフォーム
広報担当:高杉/海外事業部:冨澤
TEL:03-6261-4750 FAX:03-6261-4753 E-mail:info@japanplatform.org
〒102-0083 東京都千代田区麹町3-6-5 麹町GN安田ビル 4F http://www.japanplatform.org
2017.3.14 更新
「(1)現地スタッフからの報告とOCHA(国連人道問題調整事務所)のレポート」の数値を一部訂正しました。