プレスリリース 2003年08月29日
ヨルダン・イラク国境難民キャンプ 緊急医療支援事業 引渡し実務が順調に完了
-今後、同キャンプは地元の人々の手で運営されていきます-
ジャパン・プラットフォーム(評議会議長;長有紀江、事務局長;黒川千万喜)に参加する日本のNGO合同チームによる、ヨルダン・イラク国境難民キャンプでの緊急医療事業は、8月上旬をもって、以下の通りヨルダン政府機関及び現地慈善団体への引渡し実務を完了しました。
当該事業は2003年1月、イラクへの軍事行動が不可避な状況下、イラク及び周辺国の人々が受ける被害を少しでも軽減する事を目指し実施されたものです。
ヨルダン・イラク国境難民支援事業
■現地調査及び立ち上げ期間:2002年10月~2003年1月
◆第一次実施期間:2003年1月~2003年5月
事業規模 : 約2億円(ジャパン・プラットフォームに拠出された政府資金より)
◆第二次実施期間:2003年6月~2003年8月
事業規模 : 約1億円(ジャパン・プラットフォームに拠出された政府資金より)
第一次、第二次とも、緊急人道支援援助として変転する現地状況に合わせ、出来うる限りの柔軟な対応を行いました。
■事業実施団体と事業移管先
(1)ヨルダン内の難民キャンプ
・難民数:現在約830人(パレスチナ人、ソマリア人等)
・当該事業において診療した患者数:のべ2,125人
・移管先:ヨルダン保健省
(2)ヨルダン、イラク国境団緩衝地帯
・難民数:1,200人(イラン系クルド人等)
・当該事業において診療した患者数:のべ3,120人
・移管先:ハシミテ慈善財団(ヨルダン)
移管先決定に当たっては、上記合同チームとヨルダン政府ならびに国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と数次にわたる折衝が行われ、現在の事業に携わる現地雇用職員と資機材、医薬品を含め、事業全体を引き継ぐことが合意されました。また、日本側の医師は難民の患者ひとりひとりに対面し、移管先の医師に対し、カルテを踏まえ病状を確認しながら、引継ぎを行いました。移管に際しては、難民の方々、現地の国際援助機関、現地政府等からジャパン・プラットフォームの行ってきた緊急医療支援事業に対する高い評価が寄せられました。
ジャパン・プラットフォームは引き続きイラク支援ご寄付呼びかけをおこなってまいります。
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郵便振替:00190-2-173129
口座名:ジャパン・プラットフォーム
※ジャパン・プラットフォーム」は、NGO、経済界、政府が対等なパートナーシップの下、三者一体となり、それぞれの特性・資源を生かし協力・連携して、難民発生時・自然災害時の緊急援助をより効率的かつ迅速に行う団体です。