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プレスリリース 2002年11月13日

ルポ・筑波大学附属聾学校「アフガンAFGAN...希望への序曲」

ルポ・筑波大学附属聾学校
「アフガンAFGAN~希望への序曲」

2002年11月1日・2日の両日、筑波大学附属聾学校(千葉県・市川市)で催された文化祭で、高1学年会(3クラス・計24名)は「アフガンAFGAN~希望への序曲~」と題し、アフガニスタンの難民キャンプ使用のテントや食器・ビデオ(ジャパン・プラットフォーム協力)などの展示を行いました。

企画のきっかけは10月の半ば、文化祭の出し物をみんなで話し合ったときでした。男子からは去年のテロ事件について、女子からはボランティア活動やアフガンの人々への募金活動をやりたいという声が上がり、話し合いの結果、今回のアフガン企画をおこなうことになりました。生徒のまとめ役の横尾友美さんは「前から難民の問題に関心があった。文化祭を機会に、みんなにいま大きな問題となっているアフガンのことを知ってもらいたかった」と語ります。

文化祭の近づいた10月27日には、市川駅前で募金活動も行いました。初めての募金活動で不安だったという生徒達ですが、声を枯らし、のどが痛くなるまでがんばったそうです。こうして集められた募金は、92,129円になりました。

 「大変だったけど、知らない人たちが親切に募金して下さり、とても嬉しかった」(鈴木美奈子さん)

そのほかに、高校1年のみんなから集めたマンガやゲームが、リサイクル店で2,060円になりました。

文化祭当日、生徒達は物品の展示のほか、アフガンの「歴史・地理・気候・言語・地雷・料理・学校・病気」の各項目についてインターネットなどを使って調べてきた成果を発表しました。

 「アフガンという国にも地雷が埋められているのを初めて知った」(斉藤知美さん)
 「思っていたよりもずっと歴史が深く、いろいろなことが学べた」(石浜卓君)

井上知佳さんのグループは、アフガンの女性の民族衣装・ブルカの作り方をホームページで調べ、手作りしました。ブルカを実際に着てみての感想は

 「やっぱり不自由だと思った」(井上さん)。

この企画を始める前、アフガンがどこにあるかを知っていた人はたった1人だったそうです。でも、いまでは10人もの生徒が実際にアフガンに行ってみたいと言います。

 「アフガンについて調べたけど、調べただけではわからないから、実際に行ってみたい」(中村千穂さん)
 「(自分は)いつも誰かに助けられている存在だから、助けられているありがたみを他の人にも分けてあげたい。アフガンの人々は日本を
必要としているし、日本がこれから他の国を助けていかないと平和は実現しないと思った」(奥山陽さん)

なかには、

 「大学を卒業したら、NGOで働きたい」(石浜君)

という生徒もおり、教室を取材に訪れた私たちに逆質問する一幕もありました。

担任の岡本三郎先生は「生徒達は耳が聞こえない分、すごく情報を集める。展示にしても発想が豊かで、行動力の高さにも驚かされます」と話しました。

11月12日、同校の生徒代表3名が引率の先生とともにジャパン・プラットフォーム事務局を訪れ、文化祭当日の活動を合わせた合計140,733円のアフガニスタン支援募金と文化祭の感想文集を渡しました。

※同校は全国から生徒が集まる国立唯一の聾学校です。なお生徒への質問は、担任の先生を通して手話で行われました。
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