12月6~8日、JaNISS主催のセキュリティ・リスク管理研修に協力団体として参加しました
イベントレポート
ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、日本のNGOが支援を必要としている人々に安全に確実に届けられるようにするため、NGOの安全管理対策強化に取り組んでいます。そこでこのたび、JaNISS(※)、eCentre、UNHCRが共催したセキュリティ・リスク管理研修(12月6日~8日)に、幣団体が実施しているNGO能力強化事業の一環として参加協力しました。
三日間にわたって実施された本研修には、本部、現地事務所、フィールドで活動する27名ものNGOスタッフが参加し、安全上のリスク評価・分析や対策など安全管理に関する核となる考え方や知識を学ぶとともに、危機的事態発生時のシミュレーションを通して、安全管理に係わる多面的な対策の必要性や重要性を再確認しました。また、最終日には、本研修で得た学びや成果を踏まえて、講師や参加者全員で、JaNISSが現在作成を進めている「NGO安全基準の手引き」における構成の確認、見直しなどを行うなど、今後のNGO安全管理対策強化の取り組みにおいて大変意義深い研修となりました。
※Japan NGO Initiative for Safety and Security (JaNISS) ―NGO安全管理イニシアティブー
2000年代以降、世界の人道支援、開発支援における治安状況は厳しさを増しています。日本のNGOは、過去にアフガニスタン、南スーダン、中東等での活動において、有志が集まり安全対策を検討した上で、外務省と協議を行うなどして来ましたが、NGO全体としてまとまったアクションが取られてきたとは言いがたいのが実情です。しかし、2015年2月のシリアでの邦人人質殺害事件を機に、NGO全体として安全管理能力の向上とアドボカシーに取り組む必要があるのではないかとの強い認識が生まれ、2015年9月より、InterAction Forum Study Tour 2015へ参加した有志を中心とした呼びかけで集まった団体でNGOの安全対策勉強会を重ねてきました。そういった中、2016年7月に発生したJICA関係者も犠牲となるバングラデシュでテロ事件により、日本の国際協力関係者も、改めて従来の安全対策を見直す必要に迫らることとなり、JaNISSの取り組みの重要性はますます高まってきています。現在、安全対策勉強会はJaNISSという16のメンバー団体と9つの協力団体で構成される任意団体となり、NGOの安全管理能力の向上を図るためさまざまな活動を展開しています。
ウェブサイト:http://janiss.net/