InterAction Forumスタディツアー 2013
1,000人以上のNGOリーダーが参加する、
米国でのInterActionフォーラムに参加
イベントレポート
JPF(3)、JANICを含めた日本のNGOメンバー10人は、2013年4月28日~2013年5月5日まで、NGOの能力強化を主目的とした研修、TOMODACHI NGOリーダーシップツアー(ワシントンD.C.)へ参加してきました。
本研修は、米国の様々な人道支援組織(NGOなど)との交流を通して、支援活動の潮流や人道支援業界を取り巻く環境について学び、日本のNGO/NPO団体全体の能力強化につなげることに主眼をおくものでした。具体的には、米国NGOの連携組織であるInterAction主催の様々なワークショップやイベントへの参加や、アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁(FEMA)、National Voluntary Organizations Active in Disaster (NVOAD) 、US Office of Foreign Disaster Assistance (OFDA)でのオリエンテーションなど、盛りだくさんの内容でした。
ウルトラ早朝便での出発や時差もものともせず(!?)、到着日より3日間の日程で参加したInterAction フォーラムでは、それぞれの関心事に合ったテーマ(レジリエンスや効果的なアドボカシー(政策提言)など)のワークショップに参加したり、米国全土から集まったNGOリーダーとの積極的な意見交換を行ったりしました。このフォーラムの主目的は、人道支援活動の潮流や課題を世界で活躍するリーダー達と共有し解決策を探っていくというものです。
フォーラムの充実した内容はさることながら、研修メンバー全員が驚いたのは、何と言っても圧倒的なイベントの規模の大きさでした。3日間の中で、55以上のワークショップ、世銀総裁や国連難民高等弁務官による講演やディスカッション、Galaと呼ばれるパーティに、1,000人以上の世界各国から集まったNGOのリーダー達が参加するのです。
まず、そんな壮大なNGO業界の企画自体が日本にはありませんし、しかも、それを主催しているのがNGOの連携組織なのです! もうそれだけで、アメリカ社会において、いかにNGOが社会を構成する主要な組織として認められているかということが理解できましたし、また、NGOを支える連携組織や中間支援組織がいかに重要な役割を果たしているについても深く理解することができました。NGOリーダーたちが直接会ってつながりをもつことによって、それぞれの知恵と経験が結びつき、新たな「知」を生み出すInterAction フォーラムは、まさにイノベーションの原点!ではないでしょうか。このようなイベントを29年間も続けている、InterActionに敬服するとともに、JPFの目指すべき一つの形をそこに見た気がしました。
研修ツアー後半は、緊急事態や世界の人道支援問題において、アメリカ政府やその他のアクターがどのようなシステムの中でどのような活動をしているのかなどを中心に学びました。どの内容も大きな学びや気づきを与えてくれるもので、どのようにすれば社会変革が起こせるか、また個人ならびに団体のリーダーシップ強化が図れるかなど、訪問先においてのみならず、ツアーの期間中、日本のNGOメンバー一同で真剣に話し合う機会にもなりました。
もちろん簡単に答えが見つかるものではありませんが、前述のInterActionが約30数年前には、数名のスタッフからなる小さな組織だったということを鑑みても、情熱と意志をもって臨めば成し遂げられると信じて、共に力を合わせて果敢にチャレンジしていこうと、日本のNGOメンバー一同決意を新たにいたしました。
※本プログラムは「J.P.モルガン」ならびに米日カウンシル主導の「TOMODACHIイニシアチブ」の支援を受け、Mercy Corpsとのパートナーシップのもとに実施しているものです。