[2]調査結果 〈2〉現地調査NGOの活動状況 |
│難民を助ける会-AAR-│BHNテレコム支援協議会│ピースウィンズ・ジャパン-PWJ-│ │セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン-SCJ-│JEN│日本医療救援機構-MeRU-│ |
〈5〉JEN | |
◆団体名:特定非営利活動法人 JEN ◆プロジェクト:アフガニスタン難民・避難民のための越冬支援事業 ◆期間:2001年09月28日〜2002年02月28日 ◆地域:アフガニスタン・カブール州、及びカブール隣接州、パキスタン・ペシャワール ◆現地インタビュー:田沢茂之MR(アフガンミッション代表)、砂口二葉MS(プログラムオフィサー)、越川芳枝MS(現地代表調整員)、Mohamma Hashim Barakzai MR(プロジェクト担当)、Asma Malik MR(プロジェクト担当) ◆事業パートナー:アフガニスタン難民担当省 ◆プロジェクト概要 アフガニスタン国内避難民、及び帰還民に対しニーズの高い越冬用生活必需物資をカブール及びジャララバードを中心に配布。 パキスタン国内のアフガン難民に対する衣料品等の配布。 ◆プロジェクト実施状況 a)国内避難民、帰還民に対する越冬用生活用品の配給 カブール市周辺にて生活必需物資4,000セットを国内避難民・帰還民に配布している。対象となる避難民・帰還民は、特に経済的に困窮している世帯をアフガニスタン暫定政権・帰還民省がリストアップし、JENがそのリストから抜き取り調査で確認をし、特定した。約半数が女性が家長である家庭とのことであった。 パッケージの内容は、毛布3枚、敷物、バケツ、ポリタンク、ランプ、ストーブ、水壺、キッチンセット、石鹸で、パキスタンで1セットあたり約40ドルで調達したものである。厳しい冬を乗りきるための物資を中心に、UNHCRによって行われたニーズ調査の結果も踏まえてこのパッケージの内容が決められている。 調査団はカブール市内での生活用品配給を見学することができたが、トラック3台で運ばれてきた約500セットが当日帰還民省の職員によって配布された。引換券を持たない数名の女性が係官に詰め寄るということもあったが、対象者は男女別で引換券を手に列を作り、整然と配給が行われていた。 ジャララバード周辺でも同様の生活用品6,000セットがUNHCRとの協力との下、配布された。 b)冬物子供服パッケージ配布 シャツ、ズボン、運動靴、靴下、手袋、下着、タオル、セーター、帽子でなる冬物衣料パッケージを2001年12月にペシャワールの孤児院(Afghan Human Rights International運営)で難民の児童に400セット配布した。また、2002年2月、暫定政権・教育省との協力で同セットをカブール市内の2ヶ所の孤児院において1,687人の孤児に配布した。 上記(◆プロジェクト概要)の生活用品と子供服パッケージはジャパン・プラットフォームの資金で調達されている。 c)その他 衣料メーカー提供の防寒着12,000着、立正佼成会提供の毛布10,000枚をパキスタンのアフガン難民キャンプで配布した。 教育支援として、カブール市内の公立小学校で文具の配布も行なっている。 ◆考察 a)JENはイスラマバード、ペシャワール、カブールの3ヶ所に事務所をおいて活動を展開しているが、調査時カブール駐在であった越川調整員は昨年8月からイスラマバードに駐在し現場で活動を継続してきた。安全の確保など厳しい条件での活動のため、比較的短い期間の派遣が多いNGO職員の中では、長期の継続となり、そのことがUNや現地政府との信頼関係を築く上で、大いに益となっている。 b)調査団はJENのパートナーである暫定政権・帰還民省にAbdul Qadez Ahady副大臣を訪ねたが、JENのプロジェクトを高く評価しているとのことであった。同時に教育が農業に次いで重要な分野であるので、特に支援を期待しているとのことであった。 c)支援物資のほとんどをパキスタンで調達しているが、ペシャワール、カブールに倉庫を確保し、物資の管理をしている。 d)四輪駆動車など車輌の一部は、免税処置、輸出入手続き等の事務処理が継続中であるため、調査時にはまだ現場に配置されておらず、支援活動の支障となっていた。 ◆ジャパン・プラットフォームとの関係 JENは共同事務所、現地調達等他の団体との協調を重視した対応をおこなった。また配布物全てについてジャパン・プラットフォームロゴを掲示する等の煩雑な作業も行いジャパン・プラットフォームの認知度をあげている。 JENの活動は着実なロジ体制の構築とそれを活かした活動でありジャパン・プラットフォーム資金により初動立上げの資金が提供されたことは極めて有効であったと考える。 |
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