アフガニスタン復興NGO東京会議
地域別分科会アピール
(和文要約)
[B]北東部 バダフシャーン周辺

 〈1〉地域の特徴
   山岳地帯(平均標高3200メートル)が広がる最もアクセスしにくい地域である。人口200万人。タジク人とウズベク人が大多数だが、パシュトゥーン人、ハザーラ人も生活している。住民の主な信仰はスンニ派イスラームだが、イスマイル派信者、シーア派信者もいる。主な産業は農業と牧畜。灌漑施設の破壊、干ばつにより農業セクターは壊滅的状況である。麻薬栽培への依存度が高い。人びとは教育熱心だが教育施設が不足している。医療施設・人材も足りない。飲料水も少ない。燃料を得るために森林伐採が進んでいる。小規模の水力発電が可能な渓流がある。
 〈2〉目的
   持続的な社会・経済プログラムによる地域社会の復興と活性化。
 〈3〉ニーズ
 
  • 道路再建
  • 森林伐採、土壌浸出問題対策
  • けし栽培、麻薬中毒者対策
  • 風力、太陽熱の利用による電力確保
  • 交通・運輸システムの整備
  • 公共保健サービスの提供
  • 教育システムの改善
  • 史跡等の無作為な発掘への対策
  • 灌漑システム復旧
  • 飲料水の確保と衛生サービスの提供v
  • 麻薬中毒患者のための病院建設
  • 行政システムの改善
  • クンドゥスにおける学校の再建
  • 孤児のための学校教育

 〈4〉提言
  (01)交通システムの発展
  • 道路建設

(02)農業・灌漑施設・牧畜
  • 農業・牧畜の活性化、灌漑施設建設を通じたコミュニティの再建
  • 遺伝子操作種子の導入防止

(03)教育
  • 教育施設、託児所、教材などの充実。識字率向上、社会意識向上。

(04)保健・医療
  • 保健医療施設整備、新規プロジェクト実施

(05)収入向上プログラム
  • 伴侶を失った女性、孤児、障害者などの紛争犠牲者に対する支援

(06)代替エネルギー
  • 水力発電開発

(07)通信
  • ITシステムの導入

 〈5〉結語
   北西部では、とくに以下の分野において国際支援を必要とする。
(01) 政治的支援
  • 暫定政権が復興プログラムに取り組めるための支援

(02) 技術的支援
  • 通信・運輸システム、エネルギー生成の分野において先進国の技術協力が不可欠

(03)経済的支援
  • 援助機関の長期的かつ包括的な支援が必要
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