-2004.02.16-
第14回常任委員会議事録

■日時: 平成16年2月16日(17:00〜19:30)
■場所: JPF事務局会議室
■出席: 評議員 外務省:渡邊 正人、三菱財団:石崎  登、学識経験者:中村 安秀、AAR:堀江 良彰、PWJ:山本 理夏
  評議会アドバイザー 日経新聞:原田 勝広、日本生命:木村 淳、松下電器:森 信之
  評議会ゲスト 外務省:中野、中島、WFP:津村、学生ネットワーク:久永、多田羅、奥村、PWJ:永野、斉藤、MeRU:深瀬、WVJ:池田、坂、BHN:篠原、JEN:玉利、NICCO:佐藤(電話出席)、SCJ:田沢、宮下、SVA:三宅、伊藤
  評議会オブザーバー ADRA:伊丹
  事務局 …黒川・高松・細井・佐藤・山元
■欠席: 評議員 日本経団連:中村 典夫
  座長 …石崎 登 氏

I.配布資料
(01)事務局:第13回常任委員会議事録(案)
(02)SVA:アフガニスタン初等教育改善事業における事業地変更申請
(03)PWJ:イラク緊急支援事業(1)固定資産譲渡申請
(04)アドラ・ジャパンPWJWVJ:「対リベリア・プロジェクト形成ミッション(合同初動調査)」事業計画申請
(05)SCJ:「イラン南東部地震被災地復旧支援」事業計画申請
(06)WVJ:「イラン南東部地震緊急教育復興事業」事業計画申請
(07)事務局:イラン南東部地震助成一覧
(08)事務局:イラク関心表明一覧
(09)マンデート・ガバナンス諮問委員会:JPFガバナンス強化策(案)
(10)事務局:事業計画の変更とりまとめ
(11)PWJ:「イラク緊急支援活動3」事業内容
(12)事務局:ワークショップ開催のご案内
(13)事務局:会合・イベント等記録
(14)事務局:JPF月次決算報告書
II.定足数確認
  評議員定数6名のうち、出席評議員数5名をもって定足数を確認。
III.前回議事録承認
IV.次回評議会開催日時
 平成15年度第15回評議会は、平成16年3月23日(火)午後5時よりJPF事務局会議室にて開催。
IV.議事
(1)審議・協議事項
(ア)  SVAよりアフガニスタン初等教育改善事業に関し、当初の予定事業地(学校建設地)から、多数の難民の帰還に伴う就学する子どもの人数の急増により対応が必要となった地域へと実施事業地を変更したい旨の申請があり、承認された。
(イ)  PWJより、「イラク緊急支援事業(1)」にかかる固定資産のうち、デスクトップコンピューター2台(付属品としてプリンタ2台、プリンタケーブル2本)を、イラク保健省スレイマニア保健局および同省ドホーク保健局に寄贈したい旨の申請があり、承認された。
(ウ)  アドラ・ジャパンPWJWVJの3団体合同による「対リベリア・プロジェクト形成ミッション(合同初動調査)」について、事業の方向性が承認された。外務省は、申請案件を持ち帰った上で検討する。
 フィールド・トリップに関しては、WFPより現地にある事務所との協力が可能である旨申し出があった。WFPのみでなく、UNDPUNHCRUNICEFも現地事務所を設置しているので、事務局から事前に現地事務所に対して連絡や協力要請を行い、現地で円滑な調査が実施できるよう取り計らう旨要望があった。
 なお、事業監査に関しては、事業予算が小規模である、調査、モニタリング、評価に関しては、事務局において監査を行うことが可能である旨確認された。
(エ)  イラン南東部地震救援(復興)にかかる案件(第4期)について、助成を申請した2団体より事業計画の内容が説明された。
1: SCJ  バム市内において、(1)保健・医療施設を早急に開設するためのコンテナ供給、(2)市内に設置する保健センターへの保健・医療資器材の供給、(3)上記活動に伴う事業監督・モニタリングを実施する。
2: WVJ  バム市内において、教育システムの復興を支援するために仮設校舎用のコンテナを提供し、学校教育の再開を通じ、子どもたちの精神的、肉体的苦痛の軽減を企図する。
 かかる説明を受け、全出席NGO団体一時退席による議論の上、以下の通り決定した。
 両事業ともに必要度が高いことが認められ、外務省の承認が得られることを条件に、大枠として事業計画内容は承認された。助成金額については、外務省より今年度の追加資金が投入される場合は外務省供与資金より申請金額満額程度を助成し、外務省による追加資金がない場合は、今後着金予定の民間資金額からみて、民間資金より各助成申請金額の6割程度を助成することが了承された。詳細の確定は今後の資金状況に拠る。必要に応じて事務局は各助成対象団体と、大枠として承認された事業計画ならびに助成金額の調整を行い、その結果を別途報告する。
 この度のイラン地震被災者支援活動のように、複数のJPF参加団体が同地域で同分野(教育支援等)の支援事業を実施する場合は、各団体の特長も尊重しつつ、JPF全体としての方向性も強調していくことが望ましい旨要望もあり、今後は事業申請書内に「JPF」としてのコメントを入れて欲しい旨提案があった。
 また、中村(安)評議員より、現地入りした大阪大学生より、「現地でのJPFの活動は、地元の人々と一緒に活動していて、日本の貢献がよく見える事業であった」との報告があった旨紹介された。
(オ)  今後、増加の可能性があるドナーからの使途指定のある寄付金にかかる取り扱いについて協議された。特定の事業分野への使途指定の要望に対しては考慮することが可能であるが、特定の参加団体への指定寄付に対しては、参加団体への直接的な寄付行為となり、JPF参加団体への公平で健全な助成とはかけ離れてしまうため、望ましくない旨了承された。
 なお、特定の事業分野への使途指定があった資金を、団体の事業計画内の該当分野へ分散して用いることも可能とする。
(カ)    事務局より、イラク事業実施に対し関心表明を行った団体に関して報告された。外務省より関心表明をした団体に対し、可能な程度で、より詳細な事業概要を説明してほしい旨要望があった。なお、安全確保を含めた実施体制や現地の雇用への貢献の可能性等、事業内容に関する計画を調査した上で、JPFとしての今後のイラク支援活動に関する検討を行っていく必要性が認識され、来週中を目処に議論の場を設ける旨了承された。
(キ)  諮問委員会:永野氏(PWJ)より、マンデート・ガバナンス見直しに関して、新組織体制の骨子について提案、説明された。提案されたガバナンス強化案は、これまでの議論をふまえ、整理、調整した内容であり、大枠として承認された。正会員の構成、評議会の位置付け、細則等詳細に関しては今後準備委員会を発足させ、協議されていくことが了承された。
 準備委員会の構成については、その委員長を諮問委員会大西委員長が引き続き務めることで合意された。委員の構成については、外務省日本経団連、中村(安)評議員、永野氏(PWJ)、池田氏(WVJ)、堀江氏(AAR)、事務局が候補として挙げられている。
 なお、評議会での議論をより円滑かつ積極的に行うためには、参加者間で全体像を共有しておく必要があり、事前に資料を配布する旨要望があった。
 外務省より、外務省としての関心は、政府資金の適正な管理・使用にあり、マンデート変更後も、外務省が支援をしていくためには同資金の支出にあたり、外務省が事前承認するという現行のシステムが引き続き継続されることが不可欠であること、政府のJPFに対する支援の根拠の一つとして、JPFが排他的な組織ではなく開かれた組織であるということであり、マンデートの変更後においては、一定の基準・資格を満たせばいかなる団体も参加できるという点は確保してほしい旨述べられた。
(2)報告事項
(ア)  事務局より、イラン南東部地震緊急支援事業に関し、事務局の裁量により承 認したPWJならびにNICCOの事業計画における変更内容が報告された。
(イ)  第3期イラク助成案件について各支援実施団体より進捗状況が報告された。
1: PWJ  山本氏より報告。
 現在、安全確保に細心の注意を払い、事業を実施しているが、イラク北部で活動するNGOの中には国際職員を現地での職務に戻す団体も増加してきており、現地職員のみでは収集可能な情報も限定されることから、PWJでも国際職員の投入を希望、検討している。また、現地での治安上の理由により、実施期間の延長申請を計画している旨報告があった。
 なお、外務省より、PWJのイラク訪問計画は「安全5原則」に違反するものと考えられるので再考を促した。これに対し、参加者の間で「国際人道機関」の定義に関して議論が行われた。
2: WVJ  玉利氏より報告。
 学校修復を行う業者の選定にあたり、現在のイラクでは、建設業者の売り手市場となっていることや、イラクディナールの高騰により、建築関連業務の見積もり金額が大幅に上昇した。このため、入札をやり直すなどの作業を要し、適正な価格で作業を出来る業者の選定に、予想外に時間がかかることになった。また、治安状況が依然として不安定であるため安全確保に細心の注意を払い、事業を実施していることにより、実施期間の延長申請を計画している旨報告があった。
 
(ウ)  事務局より認定NPO法人申請の進捗状況について報告された。国税庁は、現行のJPFの組織体制を共益団体と見なし、認定NPO法人格取得は難しいとの見解を示している。現在、C’s(シーズ)と相談中である。
(エ)  事務局より、JPF・外務省の共催による「緊急人道支援活動における評価手法セミナー(医療セクター)」開催について報告された。
(オ)  事務局より、関連する会合・イベント等について報告された。
以上

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