-2004.01.26-
第13回常任委員会議事録

■日時: 平成16年1月26日(15:00〜18:00)
■場所: JPF事務局会議室
■出席: 評議員 外務省:城所 卓雄(渡邊正人評議員代理)、日本経団連:長沢 恵美子(中村典夫評議員代理)、三菱財団:石崎  登、学識経験者:中村 安秀、PWJ:大西 健丞、WVJ:高瀬 一使徒
  評議会アドバイザー 日経新聞:原田 勝広、日本生命:木村 淳、松下電器:森 信之、前評議会議長:長 有紀枝
  評議会ゲスト 外務省:斎藤、学生ネットワーク:久永、多田羅、PWJ:山本、永野、MeRU:深瀬、AAR:堀江、JEN:浅川、赤堀、BHN:山崎、SCJ:田沢、SVA:関、三宅
  評議会オブザーバー 外務省:ボスティック
  事務局 …黒川・高松・細井・佐藤・山元
  座長 …石崎 登 氏

I.配布資料
(01)事務局:第12回常任委員会議事録(案)
(02)JEN:「イラン南東部地震衛生緊急支援」事業計画申請
(03)PWJ:「イラン南東部 地震緊急支援事業2」事業計画申請
(04)SCJ:「バム地震緊急支援(保健医療システム緊急リハビリテーション)事業」事業計画申請
(05)SVA:「イラン南東部地震被災孤児支援事業」事業計画申請
(06)WVJ:「イラン南東部地震被災者の子どもたちに対する学校教育復興事業コンセプト」
(07)マンデート・ガバナンス諮問委員会:JPFガバナンス強化策(案)
(08)事務局:東京財団「イラクの子どもたちに毛布をおくる運動」後援依頼
II.定足数確認
  評議員定数6名のうち、出席評議員数6名をもって定足数を確認。
III.前回議事録承認
IV.次回評議会開催日時
 平成15年度第14回評議会は、平成16年2月16日(月)午後5時よりJPF事務局会議室にて開催。
IV.議事
(1)審議・協議事項
(ア)  イラン南東部地震救援(復興)にかかる案件(第3期)について、助成を申 請した5団体より事業計画の内容が説明された。
1.JEN
 バラバット地区において、被災地で不足している簡易トイレ、シャワーの設置と、生理用品・石鹸等からなる衛生キットの被災者への配布を実施する。
2.PWJ
 バラバット地区ならびにカジェ・アスギャール地区において、(1)コネックスによる仮設学校校舎の提供・屋根の敷設、(2)現地の伝統的工法である日干し煉瓦による組積造に対しての耐震補強工法ワークショップを実施する。
3.SCJ
 バラバット地区とその周辺地区において、被災地の生活環境改善ならびに復興に向け、(1)ベース調査と基礎保健医療教育の実施、(2)主要病院施設の緊急リハビリテーション(医療機器調達と施設の緊急修復)、(3)医療関係者へのトレーニング実施を行ない、(1)〜(3)の活動を実施することで、事業実施地区にある2つの保健医療施設の再整備と同地区の保健医療システムの再構築を行なう。
4.SVA
 (1)地震により遺児となった子どもたちは、バム市からケルマン州福祉局が管轄するケルマン市内の施設に送られるが、急激な子どもの数の増加に十分に対応できないため、保護されている子どもを対象に生活必需品の配布を実施する。(2)震災遺児も入所可能となる市内の受け入れ施設の修復工事への支援を実施する。
5.WVJ
 バム市第3地区において、国レベルの学校教育復旧までの間、つなぎのクラスとして、コネックスによる仮設教室の設置ならびに授業の運営を行なう。
 かかる説明を受け、全出席NGO団体一時退席による議論の上、民間資金に拠る助成対象事業を大枠、以下の通り決定した。なお、フォーマル資格団体に対する民間資金に拠る助成については、民間プール資金総額の25%を上限とする旨が「資金助成ガイドライン」にて規定されている。よって、今次の助成対象案件については、現在見積もられる民間からの寄付金が約13,300万円であることから、その上限を約3,000万円とする。
 必要に応じて事務局は各助成対象団体と、大枠として承認された事業計画ならびに助成金額の調整を行ない、その結果を別途報告する。

1.ジェン
  事業名 :イラン南東部地震衛生緊急支援
  事業期間 :平成16年2月01日−平成16年4月15日
  承認金額 :約1,500万円
     シャワーのボイラーに関しては、破損されずに放置されているものを地元住民から無償での提供を受ける予定であるが、燃料(調達、コスト等)ならびに安全確保、シャワー使用後の下水処理に関して詳細を報告する。
2.ピース ウィンズ・ジャパン
  事業名 :イラン南東部 地震緊急支援事業2
  事業期間 :平成16年2月01日−平成16年3月31日
  承認金額 :約3,000万円
     助成金額の上限を3,000万円とし、(1)仮設学校校舎の提供・屋根の敷設、(2)耐震補強工法ワークショップの双方の事業を実施することとし、事業計画と予算を事務局と相談の上、確定する。
3.セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
  事業名 :バム地震緊急支援(保健医療システム緊急リハビリテーション)事業
  事業期間 :平成16年2月01日−平成16年5月31日
  承認金額 :約300万円
     申請プロポーザルでは基礎保健医療教育の実施や医療機器調達等に関する計画が提示されているが、現地状況が十分に調査されていない時点では適切な議論はできない。助成金額の上限を約300万円とし、初動調査活動実施に関してのみ承認された。
4.シャンティ国際ボランティア会
  事業名 :イラン南東部地震被災孤児支援事業
  事業期間 :平成16年01月15日−平成16年4月15日
  承認金額 :約2,800万円
5.ワールド・ビジョン・ジャパン
        実施活動内容の説明を受け、活動内容は概ね了承されたが、現時点ではプロポーザルとして提出されていないので、提出された後、民間資金に拠る支援事業として再審議されるものとする。
 なお、現在、政府供与資金に拠る活動(「イラン南東部地震緊急救援事業」)が実施されており、上記事業が実施された場合、政府供与資金に拠る活動と民間資金に拠る活動が並行して実施されることとなるが、その際は、厳密な区の下、実施する旨、外務省より要請がなされた。

 複数の参加NGO団体がイラン地震に対して支援活動する中、事務局がNGOの現地での支援活動をモニタリングする旨提案があった。
 また、支援活動が緊急支援から復興支援へと移行していく中、民間資金の状況を見極めた上で、JPF全体としての今後の支援活動の方向性を考えていく重要性も共有され、次回評議会にて協議される。
(イ)  マンデート・ガバナンス見直しに関して、諮問委員会大西委員長より新しい組織案について説明。この説明に対し、各評議員、アドバイザーから次のような指摘があった。
・NGOが中心の組織であることを変える(NGOが会員に入らない)ことになると、当初からの構想と大きく変わることになり、企業など関係先への説明が必要になる。
・進め方として、色々問題もあるが既に検討も重ねてきたので、この案をもって次のステップに進むべきである。
・全体としてまだ十分理解できない点も多いので、少なくとももっと分かり易いかたちでまとめることが必要である。
(2)報告事項
(ア)  事務局より、以下の事業期間延長を承認した旨報告された。
  実施団体 ピース ウィンズ・ジャパン
  事業名 :イラン南東部地震緊急支援事業
(変更前)平成15年12月27日−平成16年01月25日
(変更後)平成15年12月27日−平成16年01月31日
(イ)  第3期イラク助成案件について各支援実施団体より進捗状況が報告された。
1.PWJ:山本氏より報告。
 現在、PWJでは国際職員を派遣していないが、イラク北部で活動するNGOの中には国際職員を現地での職務に戻す団体も増加してきており、現地職員のみでは収集可能な情報も限定されることから、PWJでも国際職員の投入を検討している。
2.JEN:赤堀氏より報告。
 安全管理に留意し、引き続き事業を実施している。詳細はメールによる週報を参照のこと。
(ウ)  事務局より、東京財団より「イラクの子どもたちに毛布をおくる運動」に関し、後援依頼があった旨報告があった。JPF自体が人道支援活動に携わる組織である故、原則的に同様の活動を実施する組織の後援はしないこととし、シンポジウムでの講演依頼等に関しては、事務局の裁量にて判断する旨確認された。
(エ)  事務局より、平成16年01月23日付で正式に認定NPO法人申請手続きを行なった旨報告された。
(オ)  学生ネット:久永氏より、01月27日付の読売新聞朝刊にて関連記事が掲載予定である旨報告があった。
(カ)  事務局より、01月23日に事務局にて記者会見を開催し、会見後、メディア数社により関連記事が報道された旨報告があった。
(3)連絡事項
(ア)  JENより、平成16年2月01日にJENと早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター共催によるシンポジウム開催の連絡があった。
以上

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